watashi

二重の意味を背負ってステージに立っていた岩﨑大昇というアイドル〜前編〜

日生劇場で公演している、『少年たち そして、それから』を観劇して参りました。

 

康二くんを好きになった2014年以降の『少年たち』*1はなぜかコンプリートしているくらい『少年たち』のことが好きです。康二くんが出てない東京公演、つまりスノストの少年たちもなぜかコンプリートしていた。少年たちLIVEにも行ってる。自分でびっくり。

 

で、今年はそのコンプリート記録が終わると思ってました。関ジュの松竹座公演は観に行ったけれど、東京は行けないと思ってた。今年も見に行きたい気持ちは山々だったけど、当選するどころか普通に申し込みが終わっていたのでムリだった。何やってんだ。

 

 

 

 

だ、け、ど、、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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いやおる〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!日生にちゃっかりおる〜〜〜!!!!!!!!!!!!

 

9月19日水曜日!ちゃっかり日生劇場の座席に座っていました!ちゃっかりさん!

その理由は、岩﨑大昇くん*2の『少年たち』への出演が決まったからなのです!

舞台に立つことを夢みる大昇くんの、その第一歩を見逃すわけにはいかない!

大昇くんのお誕生日に書いた、大昇くんに夢を叶えたい貰いたい話。

 

 

 

さて、今年の『少年たち』を観劇するに至った過程はこれでよいとして、今回の大昇くんが最高の役柄だったのでその事を書こうと思います。

 

題して!何故タイショウは亡霊となって少年院に居座っているのか?」です。

 

まず、ざっくり大昇くんの役柄を説明します。

タイショウは、亡霊です。そもそも生きてない。『少年たち』の舞台となっている少年院に、何十年も前の、戦争時代の囚人でした。当時、タイショウは仲間と一緒に脱獄を試みましたが、命を落としてしまいました。しかし彼は、今なお少年院に亡霊として存在し続け、彼が生きていた何十年後である現在、拘留されている囚人の前にフラッと姿を見せることも。

といった感じです。

 

……………………………………………………えっ?

 

 

 

なんかもうエモさがすごい。

いやなんなんだその役は!?だってその役って、本来の『少年たち』*3の、あの子じゃん!!!!!!えっあの子じゃん!!!!!えっエモ!!!!!

しかも、タイショウは戦争時代の囚人なので、2015年夏の松竹座『少年たち 世界の夢が…戦争を知らない子供達』のオオニシかと思った。オオニシでしかない。

f:id:demodatte:20180927164816j:image(関ジュ2015少年たちは戦争の描写が薄かった気がするけど、外では戦争してるって設定だったはず。外は戦争してるけど、少年院の中は平和でいいなあ的なことを看守長に嫌味で言われてた気がする。めっちゃうろ覚え。)

 

 

 

次に、タイショウのセリフを順に追っていこうと思います。ただ、ちょ〜〜〜〜うろ覚えなのでニュアンスです。よろしくね!

 

 

はじめのタイショウ登場シーン。

タイショウ「やあ、君が新入りかい?」

あ〜〜〜…!このセリフを聞いて、タイショウはずっと少年院を眺め続けてきたんだなあ、何人もの新入りを見てきたのだなあと思いました。あんなに初対面のストンズの握手を拒否ってたキョウモトが思わず駆け寄ってしまうほどの優しい口調。年齢こそまだ若いタイショウだけど、何年も亡霊として生きていた(矛盾)タイショウの包み込むような優しさが垣間見えすぎ。

 

タイショウ「ここで仲間と出会った」

上記の場面にて、引き続き出てくるこのセリフからの会話でわかるのは、キョウモトとタイショウの共通点。少年院の外には身よりがおらず、孤独に過ごしてきたふたり。タイショウは、キョウモトに自分と似たものを感じたから話しかけたのかなあと思います。だから、日記も勧めた。ここで大切な仲間と出会えることを伝えたかった。

 

タイショウ「少年院の妖精、イワサキタイショウです!今日は年に1回のバスケ大会!盛り上がっていきましょう!」

ここは大昇くんがスノストのバスケを盛り上げてくれるし、シュート決めるとめっちゃめちゃ笑顔で喜ぶし、客席に出そうなボールを止めるのが最高な場面!!!素の大昇くんが見え隠れするかわいい場面!!!全力で盛り上げてくれる大昇くん、信頼しかない!!!

でも、深読み大好きジャニヲタが深読みをすると、「年に1回の」っていうワードがもう既に切ないんですが!!タイショウにとっても、年に1回の楽しみなんだよね( ; _ ; )

きっとタイショウも、年に1回のバスケ大会楽しみにしてるんだよね。わざわざ蝶ネクタイしめちゃうくらい楽しみなんだよね。タイショウの姿は、囚人のみんなからは見えてないけど、タイショウが盛り上がって楽しそうにスノストを見てるの、切ない。タイショウが張り切って盛り上げても、バスケをやってる囚人が誰も反応を示さないのがすごい切ない。きっとタイショウは若くして亡くなってるから、もっともっとこういう青春やりたかったよね…。でも、見てるだけであんなに盛り上がれるタイショウは、ピュアだなあと思います。(見てるだけであんなにくしゃくしゃの笑顔で盛り上げてくれる大昇くんもピュアピュア)

 

キョウモト「この少年…日記をくれた…」

イワモト「そんなわけないだろう。もう何十年も前の受刑者だぞ」

キョウモト「でもここに来た日、確かに語りかけられたんだ」

イワモト「そうか。寂しかったのかもな」

信じられない話を信じてくれるイワモト優しいキュンとする。(そこ)

ここで分かったんです、タイショウは、少年院に入ってきた新入り全員に対し話しかけているわけではないということが。イワモトは、タイショウの存在を知らない。戦争資料を見てもタイショウのことなんてサッパリだし、キョウモトがタイショウのことを話してもはじめは否定をする。となるとやっぱり、タイショウは囚人みんなが知っている存在ではないということです。そして、タイショウがキョウモトに話しかけた理由は、キョウモトが自分と似た境遇であると感じたからだと思います。

 

タイショウ「兄弟に会いたいんだろう?両親に会いたいんだろう?だったらここにいちゃダメだ。脱獄しよう!決行は今夜、集合場所は作業場にしよう」

これは最高の伏線です。ていうか、少年たちの最高の盛り上がりを見せるこのセリフたちを、ほんの数分そこらで、かつ、タイショウだけで完結させる今年の少年たちスゴ。

 

タイショウ「生まれてきた意味がようやく分かった。みんなのために死ねる。」

仲間をかばって死んでしまうタイショウの場面。「死ねる」って言い回しが凄い。「死ぬ+可能」で「死ねる」って言い方、例えば自殺とかで自分が望んで死ぬときに言う時が多い気がします。「やっと死ねる」みたいな。でも、タイショウは違うんですよね。仲間のために「できること」=「死ねる」。「死んでみんなのためになれる」の「死ねる」なんです。それだけ仲間のこと、大切だったんだね。

あと、「みんなのために死ねる」って言う時、撃たれて苦しいはずなのに、タイショウは笑顔。仲間が出来て良かったね。タイショウはそれくらい仲間が出来たことが嬉しかったし、それくらい仲間のためになりたかったんだよね。仲間にしてあげることがあったこと、してあげられたことが嬉しかった。

それにしても、死ぬために生まれてきたって哲学。生を1、死を0とするなら、タイショウは0(無)→1(生)→0(死)ではないよね。生と死の間にたくさんの仲間の未来を背負って死んでいったんだよね、たくさんの数字を生んで、死んでいったよね。

 

タイショウ「キョウモトの日記。ここに歴史が書かれている」

と、タイショウがジェシーに日記を手渡す場面。ジェシーは何の不自然さもなく、タイショウの言葉を素直に受け止め、日記を受け取ります。

その時のわたし「え…!?ジェシー…!?普通にタイショウと会話するじゃん…!?!

ってことは、ジェシーはタイショウのこと知ってたってことじゃん…!?!!?

というめっちゃ激アツエピソードがわかるとこ。

タイショウは、似た境遇の者にしか話しかけないと前述したけど、ジェシーに対してもきっとそれだったのかなって思う。

ただし、ジェシーはタイショウ本人と似た境遇ではなく、タイショウが大切に思っていた仲間と同じ境遇だったから、という違いはあると思う。伏線回収。あの、少年たちで脱獄する際に欠かせない、あのセリフがまさかの伏線となる今回の少年たちな。(とは)

タイショウが脱獄を決めた理由のひとつは、大切な仲間が両親と会いたがっていたことでした。ジェシーの弟が施設で待ってることを知ったタイショウは、きっとキョウモトと同じように、ジェシーに話しかけたんだろうなあ、と思う。だから、舞台では出てこなかったけど、ジェシーも過去にはタイショウと話したことがあるんでは?と思います。

 

ちなみに、2015夏の少年たちでは、オオニシと同じチームだったニシハタに弟がいました。ニシハタは、外の世界にひとり残してきた弟に会いたいから、模範囚としてはやく刑期を終えたい、と言ってたなあ。

 

 

 

 

 

 

やっと本題、「なぜタイショウは少年院に居続けるのか?」です。

しかし、タイショウへの思い入れが強すぎて長くなりましたので、それは後編で!では!

 

 

 

*1:2014年は『台風n Dreamer』をやってたから、実質2015年からの『少年たち』

*2:わたしの平成最後の夏を彩ってるくれたアイドル。歌が上手い。顔がかわいい。

*3:2幕からAnotherが始まったりしなくて、突然国に帰らされて戦争に行ったりしない、『少年たち』のこと